16Oct
招き猫は左手なのか右手なのか、あえて気にしてチェックしたことがないかもしれません。しかし実は、それぞれの手に意味が隠されているのです。
縁起物を使う際は正しく意味を理解しておかないと、開運効果を実感できないこともあるでしょう。商売をしている人にとって必要不可欠な招き猫。
今回は左手、右手、それぞれに隠された意味について徹底的にご解説していきましょう。
招き猫の由来について
招き猫は日本で古くから縁起物として大切に扱われ、開運グッズとしても最近では招き猫のストラップや洋服など、たくさんの種類がありますよね。そもそも招き猫はいつやってきたのか、由来についてご解説しましょう。
今戸焼が由来
現在招き猫の生産地として有名なのは、愛知県の常滑市。最近はプラスチック製の招き猫も増えていますが、本来は陶器製なのです。
そして9月29日は、なんと「招き猫の日」として認定されていることは知らない人も多いでしょう。そもそも招き猫の由来のひとつといわれているのが今戸焼説で、嘉栄5年、浅草花川戸に住む老婆の話が有名です。老婆が貧しさゆえに手放した愛猫が夢枕に現れ、自分の姿を人形にしたら福徳を授かるといわれ、今戸焼で焼き物にし浅草神社の参道で売ったところ評判になったのが由来。
浅草寺および浅草神社にゆかりがあり、浅草今戸神社ではパワースポットとしても招き猫グッズを販売するなど人気があります。メディアでも招き猫の発祥の地として紹介されることがあるので、浅草と招き猫がセットになっているのかもしれません。
自性院説
江古田の沼袋の戦いで、道に迷った太田道灌の前に黒猫がやってきて、手招きをして自性院に案内し、これをきっかけで戦いを盛り返し成功。
この猫の地蔵尊を奉納したことが始まりで、猫地蔵から招き猫が誕生したという由来があります。もうひとつは同じく猫地蔵にまつわるお話で、豪商が猫顔の猫地蔵を自性院に奉納したことから招き猫が誕生したのでは?という話も残されています。
豪徳寺説
井伊直孝が江戸時代、豪徳寺の1本の木の下で雨宿りをしていると、三毛猫がやってきてその猫に近づいた瞬間に木に雷が落ち、命を救われたという由来があります。
そのあと猫に感謝して豪徳寺に寄進をし、一般的に招き猫が広がったと考えられています。井伊直方の居城である滋賀県彦根市の彦根城は、築城400年祭で「ひこにゃん」というマスコットを作り、とても話題を呼びました。
ご当地キャラにもなっているので、招き猫は商売繁盛以上の開運効果が期待できそうですね。
招き猫は左手か右手か?
招き猫は手をこまねいて運を引き寄せる意味があり、商売繁盛や金運アップのシンボルとされています。招き猫は左手と右手、違うタイプがありますが、意味はそれぞれ違うのでしょうか。
招き猫の左手の意味
招き猫は左手を挙げているものか、それとも右手がよいのか、はっきりとした理由はわかっていません。しかし江戸時代に作られた招き猫は、左手をこまねくものが多かったといわれています。
招き猫の左手は「人」を招く効果が期待でき、お客さんをたくさん招くため商売が繁盛。そのため江戸時代は、一般的に招き猫の左手が広がり、商売繁盛を願うために使われました。
現在でもお客様を招く、人を招くものとして招き猫の左手を選ぶことが多く、商売だけでなく人間関係を広めたい時にもよいとされています。
招き猫の右手の意味
各地にさまざまな招き猫が存在しますが、お店でよく見かけるのは左手を挙げているもので、右手の招き猫はあまり見かけないかもしれません。
しかし右手は「幸福」を招くとされ、商売では「金」を引き寄せると考えられています。ほとんどの人は右利きなので、お金を掴む手は右手と考えられるのも、金運と関連付けされているようです。
招き猫は一般的に商売繁盛を目的にした縁起物ですが、猫の可愛らしい手招きは幸福も一緒についてきそうですよね。どちらの手も幸運をもたらすもので、開運招福や家内安全、金運アップなど願いを叶える縁起物です。
両手の招き猫
招き猫は左手、右手、どちらにしても片手を招いているのが一般的ですが、両手の招き猫も存在します。実際農作物を扱う家では、猫を飼っているとネズミを追い払うため、結果的に商売繁盛につながるという論理的な考え方もあるとのこと。
両手の招き猫なら、左手も右手もご利益が一緒に得られるので最強なイメージがありますよね。両手の招き猫はその通り、人も金運も招く願いのために誕生しました。どちらも叶えてくれるので、もっと商売繁盛すると期待されます。
手の長さについて
招き猫をじっくりと観察すると、手の長さも若干違うものがあるとご存知でしたか。手が耳よりも長いタイプ「手長」は遠くにある福を招き寄せ、開運効果も願う人向け。
逆に耳よりも短い「手短」タイプは近くの福を招き、ささやかな幸福を手にしたい人によいとされています。どちらでも願いを叶えることが目的なので、自分の気持ちに合わせて手の長さも選びたいですね。
招き猫の色別の意味について
招き猫はスタンダートな白をはじめ、最近はカラフルなものが増えています。では色別にどのような意味があるのか、詳しくご解説しましょう。
白色の招き猫
白はとても純粋な色で、最も主流の招き猫のカラーです。真っ白の招き猫や三毛猫のぶち模様があるものは開運招福の意味があり、ターゲットを決めずに福をもたらしたい時にオススメです。
陶器だけでなく布製の招き猫もあり、シンプルでありながらも白はホッとさせてくれるでしょう。
金色の招き猫
金色は風水でも金運アップする色とされていますので、お財布の色を金色にするとお金が貯まるという意味があります。金色の招き猫は、とても豪華で華やかな存在。
見た通り金運を招く意味があるでしょう。派手なイメージがありますので、お店の開店祝いにプレゼントしてもよいですね。キラキラ輝く招き猫は、元気がない時に気分が高まる存在です。
黒色の招き猫
黒い招き猫は少し怖いイメージもありますが、厄除けや家内安全のお守りの意味があります。黒猫はヨーロッパでは不吉なものとされていますが、神様の使いと考えるお寺も日本にありますので「夜目がきく」ということから、防犯にもひと役買ってくれそうです。
ピンク色の招き猫
ピンクの招き猫はとても可愛らしい印象があり、恋愛運を高める意味がありますので、女性にオススメです。招き猫というと、商売関連で使う縁起物のイメージが強いのですが、ピンク色なら可愛い猫のキャラクターとしても使えそうです。
小判の代わりにハートを抱えた招き猫もありますので、女性を綺麗に輝かせてくれるピンク色は、恋愛中にいつも携帯しておきたいですね。
黄色の招き猫
金運アップのお財布は黄色といわれるように、招き猫も黄色のタイプは金運を呼ぶ効果が期待できます。黄色は土を示し、五行では土は「金」を生み出すと考えられているので、風水の金運も五行も金運もダブルで得られるでしょう。新しいビジネスを始める人は、黄色の招き猫でしっかりと運を掴みたいですね。
赤色の招き猫
招き猫の赤は健康成就や厄除け、病除けによいとされています。基本的に健康面の効果が期待できるといわれており、血液の循環もよくなる可能性があるでしょう。
赤いちゃんちゃんこを着る還暦祝い。赤は体が元気で、長生きする意味もあるかもしれません。
まとめ
招き猫は左手にするか右手にするか、飾る意味を考えて選ぶことが大切ですね。縁起物がどのような力を発揮してくれるか期待しながら、毎日感謝の気持ちを込めて大切にしましょう。
招き猫の長い古い歴史を考えて、早速開運を目指して縁起物を探してみてください。