26Jul
参道の歩き方を意識したことはありますか。参道は寺院や神社にお参りするために設けられた道で、観光スポットになっているところではお土産屋さんなど、商店街のように賑わう場所もあります。
人混みの中、ショッピングや買い物を楽しむ人、自然に癒される人など色々でしょう。大切なのは、参道はすでにスピリチュアルなエネルギーがあるため、マナーを守り通ることなのです。
そこで今回は、意外と知られていない参道の歩き方について、大切なポイントをご説明していきましょう。
参道の意味を理解しよう
原宿の「表参道」のように、地名として定着している場所もありますが、そもそも参道にはどのような目的や意味があるのか詳しくご解説しましょう。
参道とは何か
参道は神社の鳥居をくぐり、社殿までの道が範囲とされています。また場所によっては人通りの多い鳥居の外側から、寺院や神社に至る道全てを参道と呼ぶことも。
たとえば敷地の広い寺院の場合は、何本もの道が続いています。正面を見極めるためにも、表参道として神社の正面へ続く道を示すことがあります。逆に神社の裏側に位置する参道は「裏参道」と呼ばれます。
参道と産道の関係
参道の歩き方を慎重に考えるべきなのは、お産の時の「産道」を示しているためともいわれています。
産道を通って母親のお腹へ戻るかのように、仏の元へ行き仏の前で地位や名誉などを全て捨てて、生まれたままの自分に戻るのです。
そして生まれ変わった後には、また来た道を通り戻っていくことになります。参拝する前と後で、違う自分に生まれ変わることになるでしょう。そんな大切な意味があることを考えながら、参道の歩き方を意識するとよいですね。
玉砂利を敷き詰める理由
神社の参道には、玉砂利が敷き詰められている場所がよくあります。この意味は「玉」が「御霊」を示し「珠」という意味を兼ねて、神様に繋がる道を綺麗に飾る意味から、参道に玉砂利を敷く風習があるといわれています。
玉砂利が御霊となり美しく飾る風景は、とても神聖な気持ちになりお参りができるということなのです。
参道の歩き方で大切なこと
参道はそれぞれの場所に特徴があり、お参りする本来の意味を忘れてついワクワクしてしまうかもしれません。初詣や観光地など、参道を歩くことがよくありますので、正式なマナーを理解しておくと安心です。
中央を避けること
参道は神様の通り道なので、中央は必ず避けて参拝者が歩くとされています。たとえば参道を左右横切る場合も、一礼して通る、神前を向き一礼して横切るという形で神様に敬意を表します。
鳥居をくぐる際も、鳥居の向こう側は神様の聖域になっていますので、一礼してからくぐるとよいでしょう。もし帽子をかぶっている人は必ず帽子を脱ぐ、ポケットに手を入れたまま通り抜けないなど、大切な人の家を訪問する気持ちになるとよいかもしれません。
左右どちらを選ぶか?
参道の真ん中は、正中と呼ばれる神様の通り道になっています。そのため真ん中を避けて歩くのが正式な参道の歩き方ですが、では左と右のどちら側を歩いたほうがよいのでしょうか。
神様によって違いはあるものの、中央を避ければ左右どちらでもよいというのが一般的な考え方です。その場に立って歩きたい側を選ぶのが、自分の気持ちに素直になるコツかもしれません。
ただし初詣など、時期によっては参拝ルートがすでに決められている場合もありますので、その場合はルールに従って進みましょう。
基本的な神社参拝のマナーについて
参道だけでなく神社の敷地内に入ったら、神様に失礼がないよう神社参拝の作法を知っておくと安心です。一般的な作法の手順についてご説明しますので参考にしてください。
手水のやり方
神聖な気持ちで鳥居をくぐると、次に手水があります。こちらでは水で心身を清めて、本殿に向かう意味があり「手水をとる」と呼ばれています。
やり方は右手でひしゃくを持ち、左手に水をかけて清めてください。続いて持ち手を変えて、同じく右手を水で清めます。手が終わったらひしゃくを右手に持ち、左手で水を受けて口をすすぎましょう。
もう一度水を左手に流して、ひしゃくを元の位置に戻し、柄の部分に水を流して伏せて置いてください。
賽銭箱にお賽銭を入れる
手水の次は参道をそのまま進み、神前に向かいます。賽銭箱がありますのでその前で会釈をして、真心の証としてお賽銭をいれましょう。
お賽銭は、神様に願いを叶えてもらったお礼の気持ち。最初にお礼をしてから、次のお願いごとをするのが一般的な流れです。お賽銭のお金の種類ですが、よく「ご縁」があるようにと5円玉を使いますよね。
5円玉はお賽銭にふさわしい意味があり、2枚なら重ねてご縁があるように、3枚なら充分なご縁があるようにということを表しています。
さらに8枚は「末広がりにご縁があるように」という意味があるのです。10円玉は遠縁と考えられるので、縁が離れるとしてお賽銭にはふさわしくありませんのでご注意くださいね。
縁起がよいお賽銭は「福がありますように」という意味で29円。11円、21円など割り切れない数字は、夫婦円満や恋愛成就に縁起があるとされています。
拝礼の仕方について
神社によって拝礼の仕方は異なりますが、一般的には二礼二拍手一礼の作法で拝礼します。やり方は最初に深くお辞儀を二回繰り返し、胸の高さで両手を合わせて肩幅程度に両手を開き、二回手を打ちます。
次に両手を合わせて心を込めてお祈りし、最後に両手を下ろして深いお辞儀をして拝礼を済ませてください。
パワースポットの参拝ポイントについて
全国に点在するパワースポット。神社や寺院は歴史も多く、観光しながら立ち寄ることもあるでしょう。パワースポットではエネルギーをたっぷりと吸収するためにも、基本作法を守り次のマナーを意識して参拝しましょう。
服装について
パワースポットの神社に参拝する際は、通常の参拝とお祓いなどをする場合では、服装が多少異なります。観光地に行く場合などは通常の服装で構いませんが、スウェットなどカジュアルすぎる服装やタンクトップやミニスカートなど、肌の露出が多いものは避けてください。
お祓いをしてもらう場合は、基本は男性も女性もスーツが好ましいでしょう。ネクタイを着用し、女性はワンピースなどフォーマルな服装もオススメです。
お祓いしてもらう場合は本殿に上がり、神様と向き合うためにきちんと正装するのがマナーです。
おみくじの引き方
あまり意識せず、行ったら必ずおみくじを引いて参拝を楽しむ人もいるでしょう。しかしおみくじは神様からのメッセージなので、じっくりと読み内容を心に留めておくのが大事です。
大吉から凶まで何種類がおみくじがありますが、境内に結んで帰るか、持ち帰るかはどちらでもよいでしょう。大切なお言葉をいつまでも持っていたい人は、持ち返って保管しておいてください。
境内の指定された場所に結ぶ場合は、願いごとが必ず叶うようにしっかりと丁寧に結んでおくと安心です。
自然を持ち帰らない
パワースポットに行ったら、プラスのエネルギーを持ち帰りたいと考える人もいます。たとえば木の枝を折ったり、玉砂利を持ち帰ったりするのはマナー違反になるので注意しましょう。
神社や寺院の敷地内にあるものは、全て神様のもの。勝手に持ち帰り自然を破壊するような行為は迷惑で、運気が低下するリスクがあります。
まとめ
参道の歩き方や参拝の仕方は、正式なマナーがあります。他の人に迷惑をかけないことや、神様に真摯な態度で接するためにも、パワースポットに行く前に確認しておきましょう。