24Dec
蓮の花言葉はとてもよい意味がありますが、逆に悪い意味があることは知らない人も多いでしょう。蓮は水面に浮かぶ独特な姿が特徴で、仏教やヒンドゥー教、密教などではとても特別な意味を持っています。
スピリチュアルなイメージがある蓮。今回は花言葉についてご解説していきましょう。
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蓮の花言葉について
蓮の花が咲く7月~8月。水面に浮かぶ白い花は、なんとも言えない落ち着きがありますよね。どのような意味があるのか、蓮の花言葉をまずは見ていきましょう。
よい花言葉
「ハス」という名前は、蓮の花床が蜂の巣のように見えることが由来といわれています。全体的な花言葉は「清らかな心」「神聖」「雄弁」という意味。
清らかな心というのは、蓮が泥水の中から生まれ、気高い花を咲かせるためです。そして雄弁という花言葉は、エジプト神話で登場する雄弁な神様に捧げたからといわれています。
悪い花言葉
蓮の花言葉で注意したいのが「離れゆく愛」という意味があることです。とても神聖なイメージがある蓮ですが、なぜそのような意味があるかというと、開花してから花びらが散るまでの期間がとても短いこと。
さらに一気に散らず一枚ずつ散っていくことから、この花言葉がつけられたといわれています。大切な人にはあまり送りたくない花言葉ですね。
仏教と蓮の花の関係について
日本で蓮といえば、仏教との関連がとても強くイメージされますよね。阿弥陀経では極楽に蓮の華が咲いているといわれ、仏様が蓮の台座にお座りになっている姿は、多くの人がご覧になったことがあるでしょう。
蓮は仏教において極楽浄土で生まれる方の象徴とされ、とてもありがたい意味があります。蓮が珍重される意味を理解するために知っておきたい、仏教における「蓮華の五徳」について見ていきましょう。
汚泥不染の徳
蓮の花言葉は仏教との関係を考えると、さらに意味が深く感じられるはずです。蓮華の五徳のひとつである「汚泥不染の徳」というのは、蓮の花は他の花とは違い、陸ではなく泥の中で育つことを表しています。汚れた環境からも美しい花を咲かせることが、蓮の特徴となっているのです。
一茎一花の徳
この意味は、ひとつの茎にひとつの花を咲かせるということ。たとえば朝顔はひとつの茎にたくさんの花を咲かせますが、ひまわりやチューリップと同じく、蓮もひとつの茎には花がひとつという意味です。
花果同時の徳
花の種類によって、咲き方が色々とありますよね。お花見シーズンに人気の桜の場合は、三分咲きや五分咲きのように徐々に満開になります。蓮の花はパッと一気に開花し、その段階ですでに実ができているという意味なのです。
一花多果の徳
リンゴやトマトなどは、ひとつの花にひとつの果実しかつけませんが、蓮はひとつの花にたくさんの果実をつけることが特徴。そのような独特な姿は、五徳のうちのひとつとして活かされています。
中虚外直の徳
蓮の花言葉とは違った大切な意味がある蓮は、人の心を証明するものでもあり、蓮華の五徳はそれぞれにとても深い意味があります。
蓮の茎は、中が空洞になっていることが特徴。チューリップのようにまっすぐ伸びる茎の中は、「虚」の状態であるという意味があるのです。
蓮にまつわるお話について
蓮の花言葉や関連性を考えると、蓮はとても神秘的な植物に見えます。蓮にまつわる色々なお話がありますので、魅力と一緒にご説明していきましょう。
蓮の花を見るのは大変?
蓮の花は写真で見ることはよくあっても、実際に咲いている姿を見たことがある人は少ないのではないでしょうか。その理由は蓮の花は早朝に咲き始めて、お昼頃には閉じてしまうため。
もし昼過ぎに見られる蓮の花があったとしたら、それは散る直前の花の可能性があります。ふっくらとした淡いピンクや白の花はとても神聖で、開花した瞬間を捉えるのが大変。
たまたま早朝に早起きして蓮の花を見たら、その日一日はとても幸運な気分になるでしょう。
手が届かない魅力がある
蓮は多年生水生植物で、池の中に咲きます。蓮の花言葉や意味がとても珍重されていますが、蓮の花の香りにはどのような特徴があるのかと気になった経験はありませんか。
蓮池のそばに立つと、ふわっと花の香りが漂ってくることがあります。それが蓮の花の香りなのか、それとも違う植物の香りなのか。
顔を近づけて匂いを嗅ぐには、池の中に入る必要があるため困難で、危険性もあるでしょう。手の届かない場所に咲く蓮の花は、そんなミステリアスな魅力も持っているのです。
ロータス効果について
蓮の花言葉「神聖」という意味を実感せずにはいらないのが、蓮の葉っぱの撥水効果。独特な葉の表面があり、水をかけてもビーズのように撥水して濡れることがありません。
これは「ロータス効果」とも呼ばれ、蓮ならではの特徴なのです。さらに水滴が葉っぱについた時は、葉の汚れも一緒に絡めとる作用が期待でき、葉がいつも美しく維持されています。大きな蓮の葉の上で転がる水滴は、宝石のようにも見えますよね。
沈黙は雄弁に勝る
仏教で蓮が登場するお話は色々とありますが、蓮の花言葉になっている「雄弁」は、蓮のイメージとは少し違いますよね。こちらのお話では、お釈迦様が説法中に蓮の花を高くかかげ、その姿を見た衆生はなんの意味があるのかわからず沈黙します。
そんな中でもたった一人、弟子の摩訶迦葉だけはにっこりと微笑んだというエピソードがあるのです。蓮の花をかざすだけで以心伝心がなされたのは、「沈黙は時には雄弁よりも伝わる」ということから、蓮の花言葉の「雄弁」の意味につながったともいわれています。
蓮を使った名前が人気
赤ちゃんの名前を考えるのは、親にとってとても重要なことです。生涯その名前が大切にされるわけですから、迷うのは当然かもしれません。
近年名前ランキングでとても人気がある、「蓮」という文字を使う名前。たとえば蓮人(れんと)や華蓮(かれん)などの人気の名前は「蓮」を使っています。
なぜ名前でも人気があるのかというと、蓮の花言葉「清らかな心」や「神聖」という意味があること。さらに蓮が泥水の中から生まれて美しい花を咲かせるため、清らかな心を持ち豊かな人生を送ってほしいという両親の願いが込められているといわれています。
また蓮の開花時期は夏で、夏の季語としても使用されるため、夏生まれのお子さんにも最適ですね。
蓮とスイレンの違いについて
どちらも水面に咲く植物で、一見見分けがつかないですよね。この二つにはどのような違いがあるのか、詳しくご説明しましょう。
咲き方の違い
蓮はハス科ハス属の植物で、水面から葉を立ち上がらせて咲くことが特徴です。スイレンはスイレン属の浮葉性植物で、水面に葉っぱを浮かべる植物。
見分けるには水面を基準に、水面に咲くのがスイレンで水面よりも上の位置で咲くのが蓮となります。
ロータス効果の違い
蓮の葉っぱには特殊な撥水性があり、汚れがつきにくいことが特徴です。このロータス効果は自動車のサイドミラーや塗料、繊維などの製造技術にも取り入られているほどで、蓮のキラキラした輝きは魅力のひとつ。
同じく水面に咲くスイレンも同様なのかというと、ロータス効果は蓮だけで、スイレンは撥水性がなく水に浸かってしまいます。また葉っぱの切り込みがあるものがスイレン、丸いものが蓮という違いもわかりやすいですね。
まとめ
蓮の花言葉や神聖な意味は、開花時期が短い儚い花と共通するところもあるでしょう。蓮の花は時期になると早朝の観賞会も行われますので、花言葉の意味をじっくりと考えるためにも、チャンスがあったらぜひ見に行ってみませんか。