23Jun
浅草寺のご利益について、詳しくご存知の人は意外と少ないかもしれません。東京の観光スポットとして人気がある浅草寺は、外国人旅行客がまず目指すところといってもよいでしょう。
近隣にはグルメやショッピング、歴史的なスポットも多く、東京を散策する際にはぜひ寄りたい場所ですね。そこで今回は浅草寺のご利益について、詳しくご解説していきましょう。行ったら忘れずにやりたいことも色々とあるので、覚えておくと安心です。
浅草寺のご利益について
毎年3000万人以上が参拝に訪れる、東京都の浅草寺。日本を代表する観光スポットとしても知られていますが、ただ訪れるだけではもったいないほどのご利益があります。では浅草寺のご利益についてご説明しましょう。
浅草寺の歴史について
浅草寺は1400年もの歴史がある観音霊場で、ご本尊が姿を現されたのは推古天皇36年3月18日の早朝といわれています。その昔、浅草で漁師を営んでいた兄弟がある日隅田川から仏像を引き上げます。
場所を変えて仏像を川に投げ入れますが、また違うところで仏像が仕掛けた網に入ってきます。ただならぬことを感じた兄弟は地元の有力者に相談し、この仏像が聖観音様であることを知り、家にお寺を作り安置したのが浅草寺の始まりといわれています。
この仏像は現在、絶対秘仏として浅草寺の本尊になり、仏像を引き上げた兄弟、そして相談相手になった土師真中知の3人は浅草寺の主祭神で、三社権現とされています。浅草の三社祭りの由来です。
所願成就
経典の中で観音様は「おそれ無きを施すもの」という意味があり、人間の恐怖や不安を取り除いてくれます。浅草寺のご利益は所願成就、特定の商売繁盛や恋愛祈願などの願いでなく、心に抱く願いを全て叶えてくれる意味があります。
所願成就とは、神仏にかけた色々な願いが成就するものなので、具体的な願いがなくても参拝すればよいことが導かれるでしょう。ご利益を実感するなら、真摯な気持ちで浅草寺に足を踏み入れる必要があります。
火除け
火除けのご利益は、伝法院に住みついたタヌキに住民が困惑した明治時代、浅草寺住職の夢枕にタヌキが現れ、祠を建ててくれたら伝法院を火災から守ると言ったことが由来とされています。
また浅草寺の鎮護堂は、こちらで祈願したら紛失物が見つかったという人が増え、盗難除けのご利益もあるといわれています。
芸事の発展
浅草寺のご利益は、芸能関係者もとても注目しています。本堂の東南部になる弁天堂は、七福神たった一人の女神である弁天様が祀られています。
音楽や芸能、芸事にご利益があるのは弁天様が琵琶を持っているため。白髪の浅草寺の弁天様は霊験あらかたということで、関東三弁天のひとつにもなっています。
またタヌキが枕ものにやってきたという住職の話があるように「他抜き」としてライバルを超えるよう、落語家や歌舞伎役者の信仰も集めているようです。
子宝や安産のご利益
浅草寺の薬師堂の西側にある淡島堂は、女性の神様が祀られています。子宝、安産、婦人病の回復、また裁縫が上達する願いも成就するとされています。
毎年2月8日は、裁縫のご利益が由来になった「針供養」が行われています。こちらには天水桶が造立され、戦火を免れたという話が残っています。戦後ご本尊様が、地中より掘り上げられ無事が確認されました。
商売繁盛
浅草寺の一番奥にある銭塚地蔵堂は、塩を奉納して像を石でかんかんと打ってお祈りすると、商売繁盛のご利益があるとされています。
堂内には石の六地蔵尊が安置され、石塔の下には江戸時代の寛永通宝が埋められているといわれています。もともとは西宮市山口町に銭塚地蔵尊がありますが、この地蔵尊の御霊を観請したのが浅草寺の銭塚地蔵堂。毎月4の日に法要が営まれ、1月・5月・9月の24日は大法要が営まれます。
病気の回復
慶安2年に三代将軍の徳川家光が、本堂の北西に再建した薬師堂は、小さな橋があり家光により橋本薬師堂と名づけられました。
こちらのご利益は病気の回復で退院後の体力回復、病状の回復を願い参拝する人がたくさんいます。ご本尊は薬師如来坐像で「薬」という名前がついているため、健康面や病気に関する悩みを癒すご利益が期待できます。
厄除け
浅草寺のご利益は、厄除けもとても有名です。敷地内にある宝蔵門に吊るされている巨大なわらじ。左右それぞれ男わらじと女わらじと呼ばれています。
このわらじに触れると足腰が元気になるご利益があり、厄が近づいてくるとあまりにも巨大なわらじを見て、驚いて逃げていくことから厄除けによいとされています。
わらじは浅草寺だけでなく全国のお寺でもよく見られ、お寺のお守りのような存在になっています。
浅草寺に行ったらやること
浅草寺は仲見世がいつも人で賑わい、浅草下町のグルメスポットとしても人気があります。そんな場所にある浅草寺。行ったら必ずやっておきたいことがあります。
おみくじを買う
浅草寺のおみくじは1回100円。値段は他の寺院とも変わりありませんが、特徴は「凶」が多いこと。浅草寺のおみくじは凶から大吉まで、全て7種類で構成されています。
凶の割合はなんと全体の30%。そのため浅草寺のおみくじで大吉が出る人は、かなりの強運といえるかもしれません。浅草寺に行ったら、自分の運試しにぜひおみくじを買ってみましょう。
浅草神社を参拝する
浅草寺の近くにある浅草神社は、創立のきっかけになった漁師の兄弟が祀られています。こちらの神社は家族円満、交通安全、商売繁盛、合格祈願などあらゆる願いを叶えてくれるのが特徴です。
お守りも「カード守」や「大丈夫守」など個性的な種類もありますので、お願いしたいことに合わせて購入しておきましょう。毎年5月には有名な三社祭りが行われ、期間中は浅草の街がお祭り一色になり、観光客で賑わいます。
香閣に行こう
本堂の前にある香閣は、御線香がもくもくと焚かれ煙が出ていますので、心身を清めるために必ず立ち寄りましょう。お線香の香りを髪につける女性も多く、体の悪い部分に煙を当てると解毒になるようです。
そのまま本堂へ進み、次は心を清めてください。浅草寺一体を包む慈悲のパワーが一番強い本堂は、マイナスエネルギーを取り除き、安らかな気持ちにさせてくれるでしょう。
御朱印を手に入れる
御朱印は寺院や神社に参拝したことを証明するもので、江戸時代は写経を納めた人だけが御朱印をもらえたといわれています。
浅草寺の御朱印は、大黒天と聖観世音菩薩の2種類でどちらも人気があります。大黒天は浅草名所七福神のひとつで、参拝客は全ての神様をお参りするとご利益があるといわれていますので、将来目的を達成するために用意しておくのもよいでしょう。
御朱印帳は浅草寺でお参りして、御朱印受付のある影向堂に行き押印してもらいます。
仲見世で運気アップ
浅草寺の仲見世が両側に並ぶ表参道は、人が集まり強いエネルギーが漂う場所です。ゆっくりと散策して開運グッズなどを購入すると、運気アップになるといわれています。
また仲見世では名物の下町グルメも人気がありますので、美味しくいただけばご利益につながるかもしれません。
まとめ
浅草寺は見るところがたくさんありますので、プランを立ててひとつひとつ制覇してくださいね。鮮やかな朱色で飾られた本堂。名物になっている門前など、東京の下町を漫喫しながら開運効果も意識しておくとよいでしょう。