26Jul
占いを信じる効果は、誰でも体験したことがあるはず。なんとなく当たっている、言われた通りになったなど、人間の心理背景には占いを信じやすい理由があるようです。
たとえ悪い結果を無視するつもりで占いをしても、いつまでも心の中に引っかかるものがありますよね。そんな私たちの心を揺さぶる占い。今回は占いを信じるバーナム効果について、詳しくご解説していきましょう。
バーナム効果について
占いを信じるのはバーナム効果という、人の心理的な反応といわれています。私たちは日常生活の中で、気になることがあると占いをしたくなりますよね。そんな人間の心を掴むバーナム効果についてご説明しましょう。
バーナム効果とは
占いを信じるのは、バーナム効果のひとつ。心理学用語で使われるバーナム効果とは、世の中のほとんどの人が知らない間に体験しているといわれています。
バーナム効果とは誰にでも当てはまることをいわれると、さも自分だけが対象になっていると勘違いする心理現象のこと。誰にでも当てはまるというのは別に言い換えると、とても曖昧な内容が多く、自分のことだと納得しやすい特徴があります。
占いとバーナム効果について
占いを信じるのはバーナム効果のためで、とくに占い好きな日本人は真剣に占いの結果に聞き入ってしまいますよね。たとえばとても有名な血液型占い。
科学的根拠はないにもかかわらず、私たちは血液型で人を判断することがよくあります。たとえばA型はとても几帳面、そういわれると本人は納得する部分が色々とあるはず。
しかしO型もB型も几帳面だといわれれば、必ず思い当たる部分は見つかるはずです。このような曖昧な表現は、どのような血液型にも該当すること。
そのため占いで曖昧な結果をいわれると、自分で無意識に納得する理由を考えてしまうのです。
心理テストのバーナム効果
恋愛心理や友人との付き合い方の心理テストなど、さまざまな種類があり自分の意外な一面を知るので楽しいですよね。心理テストも占いを信じるバーナム効果と同じで、「今不安を感じているでしょう」と結果が出たら、大抵の人は納得するでしょう。
なぜなら不安は誰でも抱えるもので、よく考えるとなんでもない一日でも、不安や気になることは探せば見つかるはず。今の私にピッタリ!と思い込んでしまうのは、バーナム効果のためなのです。
心理テストはその人だけを対象にしているように見えますが、一般的にたくさんの人に該当することがよくあります。
人間関係で発揮されるバーナム効果
占いや心理テストだけでなく、バーナム効果は普段の人間関係でも発揮されています。たとえば恋愛。好きな人に「笑顔が可愛い」と言われると、自分のことをよくわかってくれる大切な人だと感じますよね。
ビジネスシーンでも同様に「仕事が丁寧ですね」と言われると、もっと頑張りたくなります。よく知らない相手でも、一般的に褒め言葉とされるプラスの表現は、バーナム効果をもたらすでしょう。
相手を思い通りに動かすために褒めるのはよくありませんが、よい関係を維持したい人とは占いの結果を伝えるように、バーナム効果を意識するとよいかもしれません。
占いを信じやすいのはなぜか
占いの結果をどう受け止めるか、個人差があると考えられます。中には占いを全く信じない現実的な人がいるように、占いをするのは何か期待しているためですよね。ではなぜ人は占いを信じるのか、理由を見ていきましょう。
起こり得るため
星占い、手相占いなど、自分の情報を占い師に提供して診断してもらう結果は自分だけのものです。バーナム効果のように、曖昧な結果で満足させる占い師もいますが、本当に当たっている診断をする有名な占い師もいます。
そこで私たちが信じてしまうのは、「起こり得ること」を指摘されるためなのです。たとえば「結婚は26歳ですね」と言われると、恋人がいなくてもその年齢前後には出会いがありそうな期待感や可能性を感じます。
「明日結婚しますよ」と言われても現実味がありませんが、可能性のある診断は信じやすい特徴があるのです。
よい占い結果はモチベーションになる
「このまま頑張れば、来年は海外出張できますよ」など、占い結果は悪い内容とよい内容、どちらも信じたくなります。しかしよい結果は気分を高め、今後のモチベーションになるケースもあります。
逆に悪い結果は、生活の中で注意したいお告げなので、気分を悪くせず注意深く生活するチャンスになるでしょう。占いを信じるのは、自分の都合に合わせて解釈できるため。
とくにプラスに受け止める占いの結果は、自信がない人にとって力強いサポートになるはずです。
確証バイアスのため
自分にとって有利に物ごとを進めたい場合に、都合のよい情報ばかり集めることを「確証バイアス」と呼びます。これは占いが的中していると感じる要素になり、自分が見たい内容や聞きたいことをその通りに受け取っているのです。
簡単にいうと先入観のようなもの。血液型がB型の人はマイペースといわれて納得するのは、そうあってほしい願いが心理背景にあるかもしれません。
占いは全員に当てはまるわけではありませんが、その人のライフスタイルや年齢、職業によって判断できることが色々とあります。
「アパレル関係の仕事をする人はオシャレ」と先入観を持つように、占いも確証バイアスで的中したように感じるのです。
占いを信じない人の特徴について
占い信じるバーナム効果は、全ての人に通用するとは限りません。世の中には占いを信じない人がいますが、その気になる理由について見ていきましょう。
見えないから
占いを信じない人はとても現実的で、目の前にあるものや自分が実際に体験したこと以外は信用しません。占いは形のあるものではないので、解釈次第で的中したり外れたりする場合がありますよね。見えないものを信じるのは、よほど信じたい気持ちがあるからなのでしょう。
根拠がわからない
占いを信じない人は、根拠がない話を嫌がります。占いはスピリチュアルなものなので、占い師が感じたものが診断結果になります。
根拠は何かといわれても、スピリチュアルなエネルギーは説明のしようがありません。占い方法は色々とあり、それぞれに占いのベースとなる考えがあります。
しかし信じない人にとっては、どれも理屈がわからないものばかり。そのため当たっている占いでも、半信半疑になってしまうでしょう。
他人に人生を振り回されたくない
いきなり初対面で手相を見てもらい、今後の仕事運や結婚運などを言われても、自分のことを本当に理解しているわけではないですよね。
占いを信じない人は、占い師や他人に自分の人生について言われたくないため。未来は自分で切り開きたいので、余計な意見は受け付けないのです。
占い師とは相性も重要なので、態度の悪い占い師だとあまり信用できないかもしれません。
偏見があるため
占いを信じない人は、占いに偏見があるためです。昔高いお金を払って占ってもらったのに全然当たっていなかった、短時間で高額料金をとられたなど。
占いというものに、嫌な印象を持っていると考えられます。また占いの結果で自分の考え方が変わってしまってよいことがなかったなど、占いに期待すぎると逆にデメリットになる場合もあるでしょう。
まとめ
占いを信じる人、信じない人も自分の将来が気になることは共通しています。本当に当たる占いなら、何の迷いもなく診断結果をすんなりと受け入れられるのでしょう。